FH-08(2014年)



開発コンセプト

~中低速コーナーリングスピードの向上~


学生フォーミュラ日本大会でのメインイベントであるエンデュランス競技では、スラロームやシケインなどを含む低速コーナーが中心の複雑なレイアウトからなる周回コースで競われます。 したがってそこで必要となるのは単純な最大パワーや最高速度ではなく、こうした難易度の高いコーナーが連続するコースを素速く脱出しうるマシン特性となります。

そこで2014年の学生フォーミュラ大会出場マシンであるFH-08ではマシンコンセプトを「低中速コーナリングスピードの向上」として開発が進められました。

2014年で最も大きなアップデートを施したのはパワートレイン系になるでしょう。ホンダ・CBR600RRのエンジンに国内仕様のロープロファイルカムシャフトを装着したものを使用する基本スペックは継続しつつ、その素性をさらに引き延ばすために吸・排気系を全面的に新規設計しました。

またエンジンの制御方法も新たに見直し、より細かな点火・燃料噴射制御が可能となる「MoTeC M84」を採用しました。 その結果、トルク特性は全回転域でフラットな曲線を描く理想的なものとなり、また最高出力もシャシダイでの計測で65[PS]11,000[rpm]と昨年比で2[ps]の向上を見せました。

シャシー系でも、チームが創設以来使用する伝統のHoosier製10インチバイアスタイヤを継続投入し、 サスペンションコンプライアンス(サスペンションアームなど、足回り系が路面からの外力をうけた際に起こる弾性変形)やタイヤ特性の詳細な基礎解析を実施することにより、 従来のサスジオメトリーをよりブラッシュアップさせる方向で開発を行いました。 また外観上の大きな変更点としては、フロントサスペンションにプッシュロッド方式を導入した点があります。

こうしたハイレベルな設計の改良は審査員からも高い評価を受け、動的部門の成績は不振に終わったもののデザイン部門では全98チーム中13位を獲得しました。


FH-09
FH-08


 FH-09 スペックシート
FH-08 スペックシート